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東芝の次世代ものづくりソリューション、IVIで実証実験。高評価受ける

東芝の次世代ものづくりソリューション「Meisterシリーズ」が、IVIのプラットフォームの候補として採用され、2016年度の3つの業務シナリオワーキングで本ソリューションの実証実験が行われ、IVIの公開シンポジウムで成果発表された 。
「Meisterシリーズ」は、メーカーとして当社が培ってきた知見と、エッジからクラウドまでの最先端のIoT技術やビッグデータ解析技術を駆使することで、バリューチェーン全体の情報収集・蓄積・活用を一気通貫で支援する「次世代ものづくりソリューション」。
今回、IVIの「予知保全プラットフォーム」と「設備管理プラットフォーム」の推奨プラットフォームとして「Meisterシリーズ」が選定され、「Meisterシリーズ」を採用した3つの業務シナリオワーキングでの実証実験において、商品の機能性および業務における適合性が検証された。「ものづくり」や業務プロセスを熟知したメーカーとしての知見がデータモデルやアプリケーションとしてパッケージ化されていることで、カスタマイズすることなく標準仕様のまま使用することができるなど、日本の製造業に適している点が高く評価された。
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「東芝の次世代ものづくりソリューション「Meisterシリーズ」を利用する事で、故障の予兆、異常検出の実証実験を短期に行うことができ、大変有意義でした。今後も現場の生産性向上にむけた東芝の次世代ものづくりの取組みに期待しています。」
IVI ワーキンググループ ファシリテータ 杉浦 信幸(トヨタ車体株式会社 生産技術センター 生技総括室 IoT推進グループ長)
「今回、次世代ものづくりソリューション「Meisterシリーズ」を利用することで短期間での実証が行え、パッケージ化されたIoTプラットフォームの価値を体感できました。今後、AIの適用など、生産現場とICTの融合がさらに進んでいくことを期待しています。」
IVI ワーキンググループ ファシリテータ 内藤 信吾(株式会社ダイフク 経営企画本部 IoT企画推進室 室長)

■IVIの業務シナリオワーキングでの実証実験の概要

「突発的な設備故障に対する安価な予兆システム」

故障時に代替が利かない工場内の搬送装置などの既存設備に対して、突発的な設備故障によるライン停止を抑制するために常時監視が可能なしくみを安価に構築すべく、センサによる稼働データの取得と分析、プラットフォームへの実装について実証実験を実施。その結果、安価なセンシング手法や分析による故障予兆モデルの生成、またプラットフォームによる監視、異常の予兆を検知することについて、実現可能性を確認することができた。

「設備稼働データによる保守/保全の効率化」

製造設備の異常の早期検知、保全計画調整の柔軟性確保と影響範囲の拡大を抑制することで、対応工数/時間を削減すべく、①作業履歴・センシング情報・設備稼働情報を収集・蓄積、見える化、②故障の予知/予兆判断を行うためのデータモデリング、予知・予兆結果の見える化について実証実験を実施。その結果、保全業務のスマート化、設備のパフォーマンス維持と保全コストの最適化を両立することについて、実現可能性を確認することができた。

「保全ナレッジ活用による保守/保全の効率化」

製造設備の故障予防やパフォーマンス維持のための保全業務を効率化すべく、過去10年分の保全記録からの不具合、原因、対処方法の相関などを抽出、体系化して「保全履歴のナレッジ化(知見などの情報共有)」を試みるとともに、テキスト情報のほか静止画、動画やセンシング・データ、スケジュールなどを組み合わせた「保全記録のデジタル化」を試行した。その結果、従来、紙や人間ベースで行われていた保全業務の連絡・調査作業の効率化、知識・ノウハウなどの継承、故障の原因究明・対処の早期化などについて、実現可能性を確認することができた。
IVIは、2015年に設立された製造業を中心としたフォーラムで、IoT時代におけるものづくりにITを融合させて、「ゆるやかな標準注3」をコンセプトとして「つながる」ものづくりの実現を目的としている。企業の垣根を越えて人と人がつながる「場」を提供し、日本版インダストリー4.0として日本発の「標準化」と価値の創造を目指している。
同社はIVIの発足時から参画し、IVIの委員会やプラットフォームワーキング、業務シナリオワーキングのファシリテータやメンバーとして活動を行ってきた。
■参考:次世代ものづくりソリューション「Meisterシリーズ」
■参考:インダストリアル・バリューチェーン・イニシアチブ(IVI)

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