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[IoT等活用事例] 後付け部品の3Dデータから試作製作まで、トータルに提供する新サービス(Apex)

事例のポイント

企業概要

Apex(東京都八王子市)は、⾃動⾞の後付け部品製造を専⾨に⾏う企業。従来、市場を⾒越して⽣産する企画型の後付け部品製造を⾏なっていたが、現在は顧客の要望を伺い部品を製造する事業となっている。

現在の主な事業は①⾃動⾞の後付け部品の開発②3次元技術ソリューションサービス等。

解決を目指した課題

従来から取り組んでいる⾃動⾞の後付け部品製造の市場が縮⼩する中で、数年前から、次の事業の柱となり得る新しい事業創出の必要性を感じていた。

そこで、リバースエンジニアリング・モデリングによるデータ制作、および制作したデータに基づく試作等のサービス提供ができないかと考えていたものの、サービス開発に必要となる各種機器・ソフトウェアの導⼊費⽤の確保が課題となっていた。

課題への対応

きっかけ・経緯

これらの課題に対して、同社では「ものづくり・商業・サービス新展開⽀援補助⾦」の採択をきっかけにして、⾮接触三次元測定機、3DCAD、5軸マシニング切削加⼯機等を使った、測定から試作を⼀気通貫で⾏う新ソリューションサービス「ダイレクト切削加⼯」を構築した。

具体的な解決手段

従来、データ変換やCAMソフトでは、3次元測定したデータを⽤いて切削加⼯までを⼀気通貫で⾏なうことは難しいとされていた。その中で同社は、3次元測定データから5軸マシニング切削加⼯機を制御するプログラムを⾃動⽣成するソフトウェアを海外ソフトウェアベンダーから調達することで、「ダイレクト切削加⼯」を構築した。

なお、同サービスでは、試作品製作の際に5軸マシニング切削加⼯機を使⽤する他、3Dプリンタを使うことで、製作を迅速にし、簡便に試作品等を製造できる仕組みも構築した。

▲3次元技術ソリューションサービスの全体像

メリット・効果

従来、部品の試作品製造では、⼿作業による作業⼯程が多く、⼗分な精度が得られなかった。そのため、例えば、作った試作品を実際に⾃動⾞にはめ込んでも、精度が不⾜しているために取り付けられないことがしばしばあり、試作品を作り直すことも多かった。

▲測定データを用いた試作

3次元測定データを⽤いることで、劇的に試作品の精度が⾼まり、試作品を作り直す⼯程が不要になった。さらに、ダイレクト切削加⼯により、試作品製造時間も⼤幅に短縮した。これにより、受注から試作品の納品までの時間を⼤幅に短縮した。

さらに今後、⾼齢化が加速し、製造スキルをもった⼈材が⼀層不⾜すると⾒込まれている中、ダイレクト切削加⼯により、属⼈的な加⼯スキルに頼らない試作品製造サービスの展開も可能である。

以上のような納品までの時間短縮、属⼈的な加⼯スキルに頼らない試作品製造が付加価値となり、競合他社との差別化が図られている。

 

出典:経済産業省関東経済産業局「中小ものづくり企業IoT等活用事例集2017」

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