経済産業省と日本機械工業連合会は、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省との共催による「第8回ロボット大賞」の受賞ロボットを決定した。
経済産業大臣賞/総務大臣賞は、ファナック「ZDT(ゼロダウンタイム)」。産業用ロボットをネットワークでつなぎ、情報を集中管理することで稼働停止時間をゼロにするIoT技術。世界に先駆けたIoTサービスの事業化等が評価された。
▲ファナックの「ゼロダウンタイム」4つの主要機能
産業向けでは、中小・ベンチャー企業賞(中小企業庁長官賞)で、ニッコー「ホタテ貝柱自動生剥きロボットを中核とする水産加工システム」が受賞。個体差のあるホタテの加工自動化技術と、日本の水産業への貢献期待度が高く評価された。
日本機械工業連合会会長賞は、安川電機の小型ロボット「MotoMINI」と、がんこフードサービス「自動搬送ロボット導入による料亭の接客サービスの効率化」が受賞。MotoMINIは、コンパクトさを実現した優れた設計と手先位置精度と加減速技術、自動搬送ロボットは従業員と顧客、ロボットが同一空間内で共存するモデルが評価された。
サービス分野の優秀賞はATOUNのパワードウエア「ATOUN MODEL Y」が受賞。現場ニーズを捉えたユーザー目線が評価された。
このほかの分野では、文部科学大臣賞が東北大学の耐切創性式の柔剛切替グリッパ機構、構成労働大臣賞がトヨタ自動車・藤田医科大学のリハビリテーション支援ロボット、農林水産大臣賞がナイルワークスのドローンを使った空からの精密農業が選ばれた。