リンクス、産業用IoT導入支援でSCADA提案強化

リンクスは、製造業企業の産業用IoTの導入とスマートファクトリー化の関心の高まりに対し、SCADAの導入促進を支援していく。

同社は昨年からオーストリア・COPA-DATA社製SCADA「ZENON(ゼノン)」の日本総代理店となり、日本で営業活動を展開中。

ゼノンは大手SCADAとしては唯一、制御機器メーカーに買収されていない独立系であり、BMWやフォルクスワーゲン、ボーイングといった自動車や航空機メーカーから、サウジアラムコ、ロシュ、ポスコといった石油化学、医薬品、鉄鋼大手などでも採用され、90カ国・10万システム以上の導入実績がある。

 

同社はSCADAの役割について、MES(製造実行システム)とPLCの間に入り、フィールド機器からPLC、MES、ERPへの縦軸をつなぎ、同時に製造現場で起きるさまざまな要求を満たすプラットフォームと位置づけ、「インダストリアル・ソフトウェア・プラットフォーム」と表現している。

例えば、収集したデータの蓄積とタイムスタンプによる情報整理、見える化、製造履歴の管理、チョコ停や故障原因の分析など。国内では大塚製薬でのテストが開始され、自動車メーカーでも検討が進んでいるという。

村上慶代表取締役社長は「日本の工場ではMESとPLCを直接つなぎ、その間を技術者の優秀さでカバーしてきた。また作業指示や作業記録を手書きで行ったため、その履歴がシステムにも残らなかった。今後は人とシステムを一体化し、きちんと履歴を残すことが重要。SCADAは単なる見える化ツールではない」と話している。

リンクスの村上慶代社長