日東工業は、簡易地震計の機能を持たせた「地震IoTユニット」と「感震ブレーカー」を組み合わせた「高機能感震ブレーカーシステム」を開発した。静岡県掛川市に同ブレーカーを実験的に設置、IoTを活用した「地域防災システム実証プロジェクト」を2018年6月から行って順調に推移しており、地方自治体向けへ販売を検討していく。
同プロジェクトでは高機能感震ブレーカーを重要文化財など24カ所に設置した。ブレーカーは地震IoTユニット、通信装置により、地震発生時にスマートフォンなどへ自動でデータを発信、高密度な地震観測網を構築している。
震度3以上の揺れなどのデータを計測、データセンターで収集分析し、それぞれの場所に合った防災対策ができるように、データを収集している。
システムの地震IoTユニットは、加速度センサを内蔵しており、建物に設置することで震度の他、最大加速度、卓越周期、地震波形などを基に、個々の建物への影響度が推定できる。
この機能により、地方自治体の文化財、庁舎などの重要な建物の各所に設置することで、建物への影響を判断し、防災対策に役立てることを狙う。