日本電産とセゾン情報システムズ、IoTクラウド分析サービスを共同事業として提供

日本電産(京都府京都市)とセゾン情報システムズ(東京都港区)は、日本電産の製造現場における取り組みの中で構築されたデータ分析基盤と、セゾン情報システムズのデータ連携技術を融合したIoTクラウド分析サービス「Simple Analytics」(シンプル アナリティクス)をリリースしました。本サービスは、IoTサービス事業分野における共同事業として提供されます。

背景

IoTの取り組みが製造業において加速する一方、導入に向け評価検証(PoC: Proof of Concept)を実施したものの、本格導入に必要となる多額な初期投資に見合う結果を出せるIoT利活用は実現できていないケースも多く見受けられます。

「Simple Analytics」は、日本電産が培ってきた知見をもとに提供する、生産ラインの品質改善と生産性向上のきっかけをすばやく発見し「成果を出せるIoT」を実現するIoTクラウド分析サービスです。

日本電産は 2017年8月にIT事業の推進を目的として組織再編を実施し、IT事業推進室を設置しました。IT事業推進室では社内をはじめ社外でも使えるIT製品・サービスの開発に取り組んでおり、本事業はその成果となります。

本サービスは、2015年から日本電産が社内外に提供してきたディジタル資産管理システムをもとに開発した情報分析基盤と、セゾン情報システムズによる安全・安心にデータを連携する技術を融合して開発されました。

セゾン情報システムズは、ITシステムをデータ連携する基盤製品において全国銀行協会の会員企業での採用率100%の実績があるなど、IT 業界における長年の経験や顧客網が評価され本事業のパートナーとして選定されました。本サービスにおいては、製造現場の各種機器とクラウドをデータ連携基盤として確実かつセキュアに連携し、安全・安心なサービスの実現に貢献しています。

両社の協力体制

共同事業において、サービス開発を日本電産が、販売・サポートをセゾン情報システムズが担当します。両社では 2020年の300社導入を目指しており、本サービスの提供を通じて、日本の製造業における IoT利活用の推進および競争力強化に貢献したいと考えております。

両社では、これまでにテストマーケティングとして「Simple Analytics」を試験導入いただきました。大手製造業様では当サービスの「標準レポート」による「見える化」で改善すべき点が判明、わずか6週間でIoTの導入成果を得られるなど、「Simple Analytics」の高い投資効果が確認されました。

「Simple Analytics」の特長

「Simple Analytics」はIoT投資の最適プロセスを提供するサービスです。月額10万円から利用可能であり、クラウドサービスとして提供されるため、導入作業そのものに期間やコストを要することなく、すぐにIoT活用に取り組むことができます。さらに、取り組むべき課題を「見える化」することで IoT導入を成功に導きます。

サービスは「適合性評価」「システム構築支援」「簡易分析支援」の3ステップで提供されます。技術面での支援だけにとどまらないサービスとなっているため、着手開始からわずか1カ月から3カ月で、IoT投資の可否や、どのように取り組むべきかの判断を可能とします。

ステップ 1:適合性評価
IoTの取り組みそのものの課題を明確にするため、アセスメントも含めた「コンサルティングサービス」を提供します。現状を確認することでIoTに適合する領域を選定し、Fit & Gap を分析・評価します。

ステップ 2:システム構築支援
製造現場への導入の技術支援を行います。クラウドサービスの利用と、異なる機器のデータの収集・データ整備を支援します。

ステップ 3:簡易分析支援
特異点や異常傾向をすばやく把握し具体的なアクションにつなげることができる「標準レポート」機能が提供されるなど、収集したデータを「見える化」することで、分析結果の作成を支援します。

「Simple Analytics」概要

詳細:「Simple Analytics」

参考:日本電産
参考:セゾン情報システムズ